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  ■英語・その他学習関連

 


















































newbook
同時通訳の最前線から学ぶ
ここまで使える超基本単語50

鶴田知佳子・河原清志 共著


書籍 B6判 234ページ
本体価格1400円+税

レベル  初級~
本書の内容
■同時通訳の最前線から学ぶ、超基本単語の使い方
CNNなどでおなじみ、2004年アメリカ大統領選挙のテレビ討論会でも活躍した現役バリバリの同時通訳者であり、東京外国語大学教授として教鞭を執る鶴田先生と、同時通訳的手法を授業に取り入れて、予備校や英語学校で学生・社会人を鍛える河原先生が、たった50の基本単語を20倍以上に活用する方法を伝授します。


■同時通訳の現場で拾ったイキイキとした事例がズラリ
専門用語が飛び交っているイメージが強い「同時通訳の最前線」といいながら、「超基本単語たった50」とはいったい何ごと? と疑問に思われたかもしれません。専門用語であれば一対一の訳語が決まっているが、簡単な単語ほど、ピッタリの日本語を探すのに苦労すると鶴田先生は言います。


「そうか、わかった!」「前からわかっていたらよかったのに!」という実例を、政治・経済・国際・社会等の各種ニュース、記者会見や講演など、さまざまな場面で実際に使われた表現の中からたくさん拾いました。ブッシュ大統領がこの場面でこの表現を使った意味、民主党の反論の意図、企業の決算発表での財務部長の発言、トーク番組で使われたジョークなど、具体例の数々をQ&A形式に仕立て、ときに英語圏の文化的背景説明も絡めて、読み物として楽しめる構成にしています。


■ひとつの単語が本来もっている意味=「コア」から広がるネットワーク
何通りもに使われる表現をひとつひとつ覚えようとしたら大変ですが、人間が日常的に使っている言葉であるからには、一見関連性がないようなバラバラの使われ方にも、共通する抽象的な意味=「コア」が存在します。このコアからネットワーク状に広がる意味世界を図解して、一目瞭然に本質を捉えられるようにしました。


よく知っているはずの単語の意外性、簡単な単語が生み出す豊かな表現を知ることで、英語の世界がグンと広がります。


【本書の内容】
・good-いつも「よい」顔をしているとはかぎらない
・new-new wifeだなんて、今までいったい何人奥さんがいたの?
・long & short-プラスイメージのlong、マイナスイメージのshort
・interest-「興味」と「利益」の不思議な関係
・eye-目は口よりも人間関係を物語る
・hand-「いそいそと駆けつける」のも「立ち会う」のもなぜかhand
・control-「支配」したがるコワイことば
・hold-一時的におさえられて、足止めされて
・work-仕事をしていなくてもworkとはこれいかに
・stand-どこに「立つ」かで意味が変わる!


著者からのひとこと
鶴田知佳子先生


具体的にどういったお仕事をされていますか?


今年の4月より、東京外国語大学で教鞭をとるようになりました。高度職業人養成を目的とする学部・大学院の5年間一貫コースの一つとして、国際コミュニケーション・通訳が平成18年度からはじまります。その担当教員となり、すでに大学院・学部で通訳の授業を担当しています。


この担当者として実際に現役の通訳者であることも大事な要素で、通訳の仕事も引き続き会議通訳者、放送通訳者として行っています。


通訳者になる以前は金融業界に10年ほど、勤務しておりました。もともと経営学を勉強したこともあって会議通訳は経済・金融関係の仕事が主です。


放送通訳はもともとNHK衛星放送の通訳者として13年前から仕事をはじめ、5年ほど前にCNNが生同時通訳をはじめた時よりまったくのぶっつけ生同時通訳でニュースを伝える仕事をしています。


今回の本のご執筆のきっかけは何ですか?


放送通訳、会議通訳をして遭遇する訳出に苦労する表現、あるいはそうか、こういう言い方もあったのかという意外な表現を何らかの形で知恵・共通財産として伝えられないか、という思いを2年ほど前からもっていました。


日本通訳学会でご一緒している河原清志さんに「ときどき我ながらこれは役にたつかもしれないことを思いつくのだけど、何か形に残せることはないかしら」と相談しました。


そうしたところ、メールで気がついたことを伝えてくれたら英語を教える立場、また通訳の学習者としての視点からコメントしましょうと言ってくださって、2年前の8月から「鶴田通信」としてメールのやりとりをはじめました。


その後、去年の9月から、「鶴田知佳子の通訳日誌」として私が日々、通訳の仕事をして考えたことを、WEB上で公開しています。去年の7月分からの日誌が公開されています。


今回の出版では特に基本語に焦点をあてています。意外に思われるかもしれませんが、基本語ほど使われ方によってさまざまな意味を取り得るので、訳出に苦労することがあります。それはどうしてかをつきつめると、英語学習者にも役立つ知恵があるのではないか、というのが大切なポイントなので、共著者河原さんの存在がなかったら、もともと本の企画すら存在し得ませんでした。


本を書く上で大変なこと、苦心したことは何ですか?


独善的にならないようにということです。私自身がある表現について、例えばこういう英語を日本語でいうとしたらこういうのがいい表現では、と思っても、なんでそう思うのかという裏付けがどこにあるのかを示せなかったら、ただ個人の思いつきと感想を言っただけに過ぎないという指摘は共著者の河原さんから何度も受けました。


それが英語学習者、あるいは通訳学習者にとって役立つ知恵になり得るためには、何故そう考えるのか、その根拠を示さなくてはならない。それは、実際に自分が教える立場に立つときに痛切に感じていることでもあります。


私はいわば帰国子女のはしりでして、親の仕事の関係でアメリカに行った9歳のときから英語を生活の中で使って身につけました。ですが、圧倒的多数の日本の英語学習者は、自然に英語を話す環境におかれているのではない。では、そういう人たちのためにどういう情報が役立つのかというところが、自分の経験からは割り出せないため、共著者の存在が大きかったのです。おかげさまで完成に向かっています。


大統領選挙関連の放送通訳はいかがでしたか?


今年は4年に一度の選挙の年でしたから、アメリカからの報道は選挙関係が大きなウェイトを占めました。私が放送通訳をしているメディアとしてはCNNのほか、NHK衛星放送で時差通訳(注:素材が放送1時間程度前にはいっていて事前に原稿を準備できる放送通訳形式。放送のときは生で同時通訳音声をかぶせているが、準備時間の余裕がある点が生同時通訳とは違う)をするアメリカのABCニュース、PBSそれにイギリスのBBCとITNがあります。


イギリスからみるとアメリカの選挙はこうみえるのだ、という点でイギリスの報道の仕方も実に興味深いものがありました。このあたりは「鶴田知佳子の通訳日誌」( http://www.kotoba-asobi.net/tsuruta/ ) に書いてありますので、ぜひお読みいただければと思います。


放送通訳者になってから大統領選挙は今回が3回目です。大統領候補の  テレビ討論会は前回の選挙のときも担当しましたが、今回はテレビ討論会の結果がたいへんな接戦の選挙戦に大きく影響するといわれていたので、特に気合いをいれてのぞみました。大統領候補の討論会3回、副大統領候補の討論会1回、いずれをとっても印象深いものでした。


選挙は一日で決着がつくのか、また前回の大統領選挙であったフロリダ州での票の再集計の二の舞にならないか注目されましたが思ったよりもあっさりと決着しました。ブッシュ大統領の受諾演説も同時通訳を担当しましたが、この仕事をしたとき、つくづくこれで私にとってのほぼ2年間、つきあってきたアメリカ大統領選挙関連報道の放送通訳に区切りがついた、と実感しました。


特に印象に残った言葉、あるいはエピソードはありますか?


いつもの大統領選挙同様、今回もまた大統領候補の夫人もクローズアップされました。今回は僅差であったためさらに夫人への注目度が高かったように思います。


ローラ夫人はたいへん人気があって、ブッシュ大統領にとり“secret weapon”「秘密兵器」といわれるほど選挙でも頼りになる存在であった一方、テレーザ夫人は“asset or liability?”「宝物かお荷物か」とでもいったらいいのでしょうか。“controversial”「議論の的」となる存在でした。


ところがこのテレーザ夫人、もともとスイスのジュネーブにある有名な通訳・翻訳大学院の出身で5カ国語を操る通訳者です。今、たまたまNHKでも通訳者がでてくるドラマが放送されており、もうそろそろニコール・キッドマンが主役を演じる“The Interpreter”という映画が公開されるので、もっと日本でも通訳者が話題になるかもしれません。


こんなこともあり、ずっと以前から実際に通訳者として国連で仕事をした経歴を持つのに失言の多いテレーザ夫人に個人的に興味をもちました。テレーザ夫人がローラ夫人をさして“I don't know if she ever held a real job or not” 「仕事といえる仕事をしたことがあるのかしら」と言った言葉はかなり強烈でした。


実際にローラ夫人は教師また図書館司書の仕事をしていたことがあり、テレーザ夫人はあとで「申し訳なかった」と全面謝罪に追い込まれています。王室のないアメリカでファーストレディーはたいへん大きな存在ですが、ブッシュ大統領の「私が当選すればあと4年間ローラがファーストレディーですよ」という台詞、けっこう効いたのではないか、と思います。


言語観について教えてください。


大それたものではないですが、一つ言いたいことは、言葉は使ってこそ価値を発揮するということです。よく「どうしたら英語がうまくなりますか」と聞かれますが、答えは「たくさん読むこと、そして覚えた表現を実際に使うこと」です。


私の場合、英語はせっぱ詰まって身につけました。アメリカで小学生とはいえ、暮らしていくためにいやがおうでも英語を覚えて使うことを迫られたからです。


この本でも小学生の頃の体験を反映した例をいくつかとりあげていますが、こういうときに強い力を発揮するのが基本語なのです。中学レベルの英語を本当に身につけていたら十分生活に必要なだけの表現をすることができます。


基本語を使いこなせればそうできます。使いこなすにはどうしたらいいのか。どういう状況ではどういう意味としてそれぞれの基本語が用いられているのか、豊富な応用例を理解して、また実際にそれを自分で使ってみることです。


言葉を聞く上では、言葉の意味はコンテクストによって決まるので、どういう状況でどういう意図で使われているか考えて意味をくみとっていく必要があります。


言葉を話す上では実際に使ってこそ、はじめて知識が生きた身についたものとなります。


読者のみなさんへのメッセージをお願いします。


基本語をどうしたら使いこなせるか、そのヒントをこの本から得ていただければうれしいです。コアから意味を考えるというやり方をぜひ、身につけていただけたら幸いです。




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