ブックタイトルザッカーバーグ_試し読み222

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概要

ザッカーバーグ_試し読み222

61はスタンフォード大学でのスティーブ・ジョブズのものが有名でした。いわゆる「点と点をつないで線となるように生きる」「stay hungry, stay foolish」スピーチですね。 あのスピーチがあったのは2005 年、リーマンショックよりも前だし、フェイスブックはまだザッカーバーグと仲間が大学で小規模にはじめた直後でした。ザッカーバーグのスピーチに比べると非常に徹底して個人主義的で、まず何より自分自身の人生を自分で納得のできるように生きることを徹底して考えつくそうという志向にあふれていて、今そのスピーチを聞くと、その「個人の可能性だけをまっすぐに信じる姿勢」には少し時代の違いを感じさせます。 NHKのドキュメンタリーで、そのジョブズのスピーチをその場で聞いたスタンフォード大学卒業生のその後を取材する番組を見たことがあります。結果として社会人になった直後にリーマンショックの大不況が直撃した世代で、ジョブズのスピーチによって膨らんだ未来への期待にそぐわない、かなり困窮した生活をしている若者も多く、それでも「あの時、あの場」で生前のジョブズから直接伝えられた希望を失わずに生きていくにはどうしたらいいかと苦闘する姿が、それぞれに非常に印象的でした。 あれから10 年以上たった今の世界は、大きく変わってしまいました。その違いを大枠で語ると、・「かつて大きな気合いを込めて必死に主張しなくてはいけなかったようなことが、今ではあまりに普通なことになった」と同時に、・「その当時は当然すぎて疑いもしなかったようなことが、実はとても恵まれた時代状況ゆえに与えられていただけに過ぎず、みんながそれを協力して維持しようとしない限りいつまでも無料でそこにあり続けるようなものではないことに多くの人が気付きはじめた」というようにまとめることができるかもしれません。ジョブズのスピーチから世界はどう変わったのか?