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113章を音読しますが、それらのテストでは、リーディングのためのパッセージを音読しているのに対して、TOEIC SW では、広告といった実際に現実世界で人を相手に音読する可能性のある文章が出題されている点で異なり....

113章を音読しますが、それらのテストでは、リーディングのためのパッセージを音読しているのに対して、TOEIC SW では、広告といった実際に現実世界で人を相手に音読する可能性のある文章が出題されている点で異なります。その点でよりコミュニケーション志向の高い音読問題であると言えるでしょう。1 文を読む際には個々の発音に注意を向けやすいですが、文章になるとより内容に注意したイントネーションなどの読みの流暢さが求められ、個別の音の発音を意識しづらくなります。とりわけ、英検の音読問題では、音読後に理解確認問題が口頭で出題されるため、より内容に注意して理解しながら音読をする能力が求められます。いずれのテストでも事前の準備時間の黙読での速読する力も必要となり、流暢さを意識した読みの力をあげることが、音読する力につながります。こうした文脈を排除して、センテンスレベルの音読に特化したのがVersant であり、下位技能に焦点をあてることで、人の手に寄らない機械採点を可能としています。Versant ではリスニングとの統合技能として、聞いた文を反復する問題も出題されており、準備時間なしで、その場で素早く一文を処理して記憶する力も求められます。描写する力を測る問題としては、典型的には写真や絵を見て目の前の状況を客観的に伝える問題があげられます。TOEIC SWでは写真をもとに、SST では絵をもとに状況を伝えます。絵のほうが情報が整理されているため、比較的取り組みやすいと言えますが、いずれのテストでも個別の人物や事物をばらばらに描写するのではなく、まずは全体の状況を把握して聞き手に伝えた上で、写真や絵で焦点のあたっている個々の部分の描写を行っていくなど、話の構成力も求められます。英検については、3 級では質疑応答を通して人物の行動について答え、準2 級では複数の人物の行動を自発的に伝えますが、全体の場面を伝えることまでは求められておらず、2 級になって説明する力の一部として状況の描写力が求められます。一方で、IELTS やBULATS では、与えられたトピックに基づいて、自分のことや過去の経験に基づいて描写する問題が出題されています。IELTS では、例えば、大事なものについて、①いつ手に入れて、②どのくらい持っていて、③何に使うのかを描写した上で、なぜ大事なのか理由を述べるなど意見も求められます。BULATS ではそれが過去の重要な会議や働きやすい同僚等の描写になります。いずれも与えられた写真や絵ではないため、自分の言葉で語彙や話題を選択しながら話をしやすいですが、目の前に具体的な写真や絵などの視覚的補助がないため、相手にわかるように伝えるには情報の整理が必要です。描写する力とは?