多聴多読マガジン 9月号別冊 英語の多読最前線 試読 page 15/30
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19小学校編絵本の一部。このほかにもNo, David!、 It Looked LikeSpilt Milk、Pete the Cat などを使用。トップダウンとボトムアップを組み合わせる統括アドバイザーの田縁眞弓先生から様々な子どもたちが数多く通う....
19小学校編絵本の一部。このほかにもNo, David!、 It Looked LikeSpilt Milk、Pete the Cat などを使用。トップダウンとボトムアップを組み合わせる統括アドバイザーの田縁眞弓先生から様々な子どもたちが数多く通う公立小学校では、児童ひとりひとりのことを一番よく知る学級担任の先生が指導をされることが一番です。しっかり音源を使っ て、活動の流れや意味を理解し指導されれば、一般の公立小学校でも音声指導から「コミュニケーションを支える読み」へと繋げることは可能です。小学校の先生方はその指導力を十分持っておられます。つまり、英語力抜群の先生がおられるとか、絵本やリーダーの冊数が多いから多読ができるのではなく、限られた時間の中でたくさん読み聞かせをしたり、音と文字のルールに気づかせたりすることで、児童が実際に本を手にするといった、公立小学校でも多読につながる「素地」を作ることが可能になると思います。そんな先生方をぜひ応援して差し上げたいと思っています。1 年生から6 年生まで、①歌・チャンツ、②フォニックス(文字付き音声指導)、③絵本が指導の柱となっており、これらを15 分の間にバランスよく組み込んだものが指導案として大阪市教育員会より配布されている。このカリキュラムは、大阪市小学校教育研究会国際理解教育部と英語教育重点校アドバイザーの協力により綿密に計画されており、教材も大阪市教育委員会が選定したフォニックスのワークブック、DVD、CD、絵本などを使用しつつ、一部独自教材なども作成している。1年生から6年生までのカリキュラム構成1年生~4年生5、6年生①歌・チャンツTPR*を使った活動、音韻認識を高める活動、たくさんの読み聞かせ、伝え合う楽しさを中心に。歌詞を見ながら歌やチャンツ、Graded Readers を用いた多読につながる活動、コミュニケーションを支える目的としての文字付き音声指導。②フォニックス(文字付き音声指導)③絵本④タスク活動カリキュラムの方針②の「大量の英語を聞かせる教材」の一部としてOxford ReadingTree(ORT) Stage 1 ~ 3 が取り上げられており、児童たちは音と文字のアクティビティとともに「読む」活動を行う。フォニックス(文字付き音声指導)で学んだ読みの力を実際のコンテンツがある読み物に生かしたり、絵本の読み聞かせで内容理解を深めたりしながら、今後、読後感想を英語で言う発表活動などにつなげていきたいとのことだ。カリキュラムの方針? 豊富な英語のインプットを導入し、英語の音と文字を結びつけるボトムアップ的指導をすること( アルファベットジングルなどで音と文字の結びつけ)? 歌・チャンツ、音源付き絵本やお話のDVD、ビッグブックなどを用いて、内容を推測しながら大量の英語を聞かせ概要をつかむトップダウン的な指導をすること? クイズや楽しい活動、導入した単語や表現を用いてコミュニカティブなやりとりを行うことで、自分のことを伝える楽しさを指導すること(自分のことを伝えられる楽しさを体験)* TPR:Total Physical Response の略。全身反応法とも呼ばれ、自分で体を動かし、確認しながら言語を習得していく方法。例えばTouch your toe. と言われて自分のつま先を触るなど。