ブックタイトル多聴多読マガジン Vol.73_2019年04月号試読

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多聴多読マガジン Vol.73_2019年04月号試読

24 2019 APRIL多読が初めてという方に「速読ということですか?」と聞かれることがあります。しかし、「多読」はいわゆる「速読」とはちょっと違います。速読は短い時間にできるだけ多くの情報を得るための技術です。一方、多読で読書スピードが大切というのは、読書スピードが、和訳せず、無理なくサクサク読めているという目安になるからです。読むのに時間がかかり過ぎている場合は、難し過ぎる本を読んでいたり、返り読みをしながら和訳していることが多いものです。一般的に中高で指定される副読本はレベルが高過ぎることが多く、辞書を頼りに「主語は?」、「動詞は?」と考えつつ読まざるを得ません。これでは時間がかかるのも無理ありませんね。せっかく多読を始めるなら、ここは思い切ってレベルを落とし、辞書や文法を頼りにしなくても一目で内容がわかるやさしいもの、挿絵が豊富にあるもの(右記)から始めるのがおすすめです。少しぐらい知らない単語や表現があっても、挿絵がその情景を説明してくれるので、内容がスムーズに理解できることでしょう。それに辞書の訳語によって意味がわかるのと違い、挿絵だと英語が直接イメージと結びつくので、英語を英語のまま理解する力を育てることになります。また、英語の勉強というと「まず単語」という思い込みはかなり強く、電車の中で必死に単語集を見ている受験生をよく見かけます。語彙はもちろん、たくさん知っている方がよいのですが、それよりも大切なのは文章の流れに乗って読んでいくことです。大きな流れがつかめれば、少しくらいわからない単語があっても容易に推測でき、全体の意味もわかります。知らない単語はおそらく一生かかってもゼロにはなりません。単語を覚えるのに一生を費やすなんてあまりに残念です。中学1、2 年の単語も怪しいという場合を除いては、単語のことはひとまず忘れ、今、持っている語彙で読める本を読みましょう。完璧な理解を目指さず、70 ~ 80%の理解で良いのです。Step 1文・黛 道子(日本保健医療大学教授)日本語に訳さずサクサク読もう!読むのに時間がかかり過ぎている場合は要注意!単語の知識に頼らず、文脈から推理する力を!読書スピード強化編●右のリストの略称の対応表ORT4 : Oxford Reading Tree Stage 4、FRL1 : Foundations Reading Library Level 1、MMR1 : Macmillan Readers Starter、UFR3 : Usborne First Reading Level 3