ブックタイトル多聴多読マガジン Vol.62 2017年06月号 試読

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多聴多読マガジン Vol.62 2017年06月号 試読

2017 JUNE 29特集 100万語シャドーイング  上の図は、シャドーイングによる復唱が、オウムのような音響的繰り返し(a-ih)から、音声の意味内容も理解しながら行うもの(a-b-c-d-e-f-g-h)まで、実は多様なプロセスがあることを示しています。単なるオウム返しではなく、語彙(単語)や意味も理解しながら、シャドーイングができるようになると、それはとりもなおさず、スピーキングの言語化装置を模擬的に実行するシミュレーション効果があることを示しています。 従来、シャドーイングは、③の調音装置のみに作用すると仮定されました。しかし、その後の研究により、②の言語化装置にも効果が期待できることが明らかになりました。 シャドーイング学習は、最初の段階では意味もわからないまま音声をひたすら復唱する音響レベルの繰り返しだけになりがちです。しかし復唱が徐々に自動化し、それにかける認知負荷が低下し、楽にできるようになると、意味内容も同時に楽しみつつ、シャドーイングができるように変貌していきます。これが「聞き」、「考え」、「話す」をほぼ同時に行う3重処理が不可欠なコミュニケーションにおいて、発話(スピーキング)を難なくこなすためのトレーニングになるのです。これを、シャドーイングのアウトプット効果と呼びます。語彙レベル音韻レベル音響レベル音声入力語彙レベル音韻レベル音響レベル音声意味レベル系力入系力出出力kjiabcd efgh