ブックタイトル多聴多読マガジン Vol.61 2017年04月号試読

概要

多聴多読マガジン Vol.61 2017年04月号試読

30 2017 APRIL文・西澤 一（豊田高等専門学校教授）多読の進め方Level21冊5000語程度テキストの長さが4000 ～ 6000 語になると、同レベルの英文でも意外に手ごわく感じる場合があります。気づかないうちに（要所要所で）日本語に訳すクセが残っていると集中が続かず、疲れてしまうのです。そんなときは、4000 ～6000 語のやさしいGR を聞き読みしましょう。朗読のペースに合わせてテキストを読むと、構文分析もできず、日本語に訳すクセを抑制できます。例えば、中高生が主人公のRichmond Robin Readers Level 1（RRR1、15 冊）は、付属CD の朗読もゆっくりで、慣れていない方に適しています。RRR1 の朗読を遅いと感じたら、オリジナル・ミステリーで人気のCambridgeEnglish Readers Level 1（CER1、14 冊）に移りましょう。朗読音声は付属のCD または出版社サイトからのダウンロードで（利用者登録が必要）、朗読速度は毎分130 語と平均的です。より自然な毎分150 語程度の朗読速度で聞き読みしたい方は、Cengage Page Turners Level 1～ 4（CPT1-4、20 冊）を試してみてください。アメリカ西海岸の大学生を主人公とする物語は気軽で、若者に人気です。文字も大きく、テキストはCER1よりやさしく感じるでしょう。朗読音声は出版社サイトからのフリーダウンロードです。GR の聞き読みで日本語訳のクセが抜けてきたら、次は児童書に挑戦し、未知語を気にせず、物語に没入する体験をしてみましょう。まずは、3 人の少女を取り巻く爽やかな日常生活を描いたCobble StreetCousins シリーズ（CSC、全6 巻、2700 ～ 3900 語）はいかがでしょう。Mr.Putter and Tabby（→ p.27）で人気のCynthia Rylant の作品です。慣れたら次に、時空を超えた冒険旅行がテーマのMagic Tree House シリーズ（MTH、1 ～ 28 巻は4700 ～ 6100 語、29 巻以降は11000 語）を読んでみましょう。別売の朗読CD は著者自身の朗読で、毎分120 語のゆっくり朗読（1～ 4 巻）から毎分140 語の自然な語り（13 巻～）へと徐々に移行する配慮もあります。仕上げに欠かせないのがCaptain Underpants シリーズ（CUP、全12 巻、5200 ～7700 語、9 巻以降1 万語～12000 語）。破天荒な内容に加え、造語や、ミススペル満載のテキストを楽しめれば、日本語訳は卒業したと考えてよいでしょう。細部を飛ばし、物語に没入しよう！構文分析や日本語訳からは卒業しよう！Unit3 聞き読みしてみよう！