ブックタイトル多聴多読マガジン Vol.61 2017年04月号試読

概要

多聴多読マガジン Vol.61 2017年04月号試読

26 2017 APRIL文・黛 道子（順天堂大学准教授）多読の進め方Level01冊１000語以下Unit34 月になり、書店に新年度の語学講座のテキストがそろう頃になると、「今年こそは」と決心して英語学習を始めるというのはよく聞く話です。せっかく始めるなら挫折せず、着実に身につけたいものです。何から始めなくてはという決まりはありませんが、大切なのは十分に英語にふれることです。会話が楽しくできたり、本がスラスラ読めるようになるには、考えなくても、訳さなくても意味がわかる状態になる必要があります。文法を頼りに辞書を引きながらでは、読む時間がかかり、会話もぱったり止まってしまいます。「日本語に訳さずに英語がわかるようになる」ことを何よりも大事にしましょう。多くの方は中学校から英語を学び始めたことでしょう。限られた授業時間では、英語にふれる機会が十分になく、文法学習や日本語訳が中心となりがちです。テストでは高得点を取ってきたにも関わらず、「英語が読めない、話せない」という悩みを持つ方は決して少なくなく、今や「国民病」と言ってもよいかもしれません。そんな残念なことにならないよう、今回は多読により、英語に十分にふれましょう。多読を始めるときに大切なのは、「無理しないこと」です。辞書を何度も引かないと意味がわからないとき、物語の展開がわからないときは、本のレベルが高過ぎると考えましょう。やさしいものからたっぷり読むことを心がけてください。何事も基本が大切。この初めのレベルで「日本語に訳さずに理解する」基本を身につけると、その後、挫折することが少なく、順調に多読を進めることができます。このレベルでは絵本が多いのですが、ぜひ、しっかり絵も眺めてください。絵を見れば、たとえばbull’s eye のような見慣れない語の意味も容易にわかります。Easter がどんな行事なのかも理解できます。絵がかわいい本、音の楽しい本なども取り入れながら、たくさん読むことをおすすめします。レベル0 では、GR ではFoundations Reading Library Level 3（FRL3）、Macmillan Readers Starter （MMR1）やPearson English Readers Easystarts（PER0）を、LR ではUsborne First Reading Level 2（UFR2）やOxfordReading Tree Stage 3（ORT3）を紹介します。児童書ではWinnie andWilbur のシリーズやMr. Putter and Tabby のシリーズも人気です。絵を見れば、辞書なしでも意味がわかる！「日本語に訳さずに英語がわかる」を目標に！日本語に訳さず読む