ブックタイトル多聴多読マガジン Vol.61 2017年04月号試読
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多聴多読マガジン Vol.61 2017年04月号試読
14 2017 APRIL多読の際、どうしても知りたい単語があれば辞書を引いても構いません。しかし、辞書を引かなくても気楽に楽しめる本を読むのが多読の大原則です。どの程度の本が気楽に楽しめるかは、人それぞれです。筆者の教える中学1年生のクラスだと、1 冊20 語くらいの学習用絵本から始めますが、東大受験生の浪人クラスだと、英語ができない生徒でも、Cambridge English Readers Level 1(CER1、YL*11.6、基本語彙400 語レベル)(→ p.22)からで十分ですし、なかにはいきなりYL6.0-7.0 の原書のYA(Young Adult*2)でもスラスラ読める生徒もいます。これから多読を始める方は、自分が辞書なしで気楽に読めるレベルから始めればよいでしょう。そのレベルは人それぞれですが、やさしいレベルの本を読んでも英語学習において無駄なことはないことだけは、しっかり頭の片隅に入れておいてください。辞書を引かずに気楽に読める最高のレベルから始めるので構いませんし、それよりやさしいレベルから始めても、また、途中ですごくやさしいレベルの本を読んでもまったく構いません。むしろ時々は、すごくやさしいレベルの本をキチンと読むことは、私がもっともおすすめする多読の方法のひとつです。一般的に、長い本や難しい本のほうが起承転結や心理描写が詳しくて面白いのは事実です。また、買うときに長い本のほうが一語あたりの単価も安くなるため、どうしても短時間で難しい本にまでレベルを上げがちです。しかし、やさしい本を読むことは、英語学習的には決して無駄ではなく、下記のような利点があります。文・古川昭夫(SEG 英語多読教室主宰/ SSS 英語多読研究会理事長)辞書なしでわかる本から読もう!Unit 多読の始め方1やさしい英文を読むのは、決して無駄ではないやさしい英文を読む利点① やさしい文のほうが内容だけでなく、文の形や単語のつづりにまで意識が行き届くので、文法や語彙がより確実になる② 知らない単語(未知語)がないやさしい英文だと速く読めるので、英語を訳さずに英語のまま速く読む良い訓練になる③ やさしい文のほうが、より基本的なパターンの文章が使われているので、基本的なパターンの文章に大量にふれることで、単語ごとでなく、単語の固まりごとで意味が理解できるようになる→多くの方には、レベル0(YL 0.1-0.9)の本から読むのがおすすめ*1 YL:p.11 の注参照。*2 YA:Young Adult(ヤング・アダルト)。主に高校生以上の若者を対象にした小説のこと。