ブックタイトル多聴多読マガジン Vol.60 2017年02月号 試読
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多聴多読マガジン Vol.60 2017年02月号 試読
2017 FEBRUARY 125リスニング、シャドーイングのためのなま素材【訳】マイケル・ムーア:ですから、彼女(ヒラリー)が私たちをどのような戦争に巻き込もうと考えているにしても、それを防ぐために私たちは行動的でなければならなくなるでしょう。私たちはそういうふうであらねばならないし、常にそうあるべきなのです――誰がホワイトハウスにいようとも(=大統領になろうとも)。しかし、私たちはこのたいへんな選択を火曜日に行う権利を与えられたのです。つまり、どちらの戦争を選ぶのか――ヒラリーが始めようとしている戦争か、ドナルド・トランプが始めようとしている戦争かどちらを望むのかということです。なにしろ、このふたりのうちのひとりが大統領になるのですからね。ドナルド・トランプは、本当の話、彼が私たちをどんな対立に巻き込もうとしているのか想像さえつきません。この男は12 歳のうぬぼれ屋であり、激しやすい性格と心に多くの憎しみを引き下げて大統領執務室のデスクにつくつもりなのです。つまり、たぶん私は――そう、私たちは今、何かの毒を選ぶように求められているのです――というか、昔からあるあの演習ですよ。つまり、私たちは救命ボートに乗っていて、あとひとりしか乗せる場所がないのですが、それはヒトラーかムッソリーニかにするしかないのです。●英語の特徴 大統領戦ではヒラリー・クリントン氏への投票を呼びかけながらも、選挙結果が出る1 か月以上も前からすでにトランプ氏の勝利を予言していたのがマイケル・ムーア監督です。民主党予備選ではバーニー・サンダース氏を支持していたためか、トランプ氏、クリントン氏どちらに対しても批判的な強い口調で話しています。ほとんどのセンテンスで下降調のイントネーションを用いた、説得力のある話し方です。日本語訳:山口西夏? 短縮形is going to、has got to を口語で発音すると...’s gonna、...’s gottaとなります。he’s gotta get usinto. の’s は is ではなくhas の短縮形です。? 選択疑問文のイントネーション「ヒラリーが始めようとしている戦争か、ドナルド・トランプが始めようとしている戦争か」のような選択疑問文では、最後の選択肢以外を上昇調で発音します。? 下降調のイントネーション短い文を区切ってどちらも下降調で発音しています。Donald Trump.↑のように上昇調で発音されていれば、直前のインタビュアーが切り出した話題を受けて「トランプ氏ですか?↑」と確認するニュアンスになりますが、ここでは、「あぁトランプか↓」のようにウンザリした感じが表れています。マイケル・ムーア Michael Moore1954 年ミシガン州生まれ。アメリカのジャーナリスト、ドキュメンタリー映画監督、テレビディレクター、政治活動家。カトリック教徒。2002 年の『ボウリング・フォー・コロンバイン』でアカデミー長編ドキュメンタリー映画賞を受賞。ほかにも『マイケル・ムーアの恐るべき真実 アホでマヌケなアメリカ白人』、『華氏911』、『マイケル・ムーア・イン・トランプランド』など作品多数。ここに注目!写真:David Shankbone(CC-BY)