ブックタイトル多聴多読マガジン Vol.55 2016年04月号 試読

概要

多聴多読マガジン Vol.55 2016年04月号 試読

特別講義1本格志向さえ捨てれば、英語力はもっと伸びる！安河内哲也（東進ハイスクール・東進ビジネススクール英語講師）英語ができる人ほど本格的な英語教材をすすめたがります。英語の達人たちが雑誌の特集などで脅すわけです。「国際的なビジネスマンになりたかったら、『TIME』や『WALL STREET JOURNAL』ぐらい英語で読めなきゃね」とね。しかし、そうやって無理して背伸びして、英語が嫌いになる人がたくさんいます。楽しくない苦行が勉強だと思って挑戦するのですが、結果、3日坊主になってしまって続かない。だから英語がいつまで経っても上手くならないんです。上智大学外国語学部英語学科卒。英語講師（東進ハイスクール・東進ビジネススクール）。通訳案内士、一般財団法人実用英語推進機構（PEPS）代表理事、TOEICスコア：1390点（4技能全て満点）。英字新聞を読むのは格好いいけど、たいてい挫折しますそういった本格主義は捨てて一度、自分のレベルより３ランクぐらい下の、ノー・ストレスですらすら読める英文をたくさん読んでみてください。それが多読です。量をこなして、英語の海を泳ぐ楽しさを発見しよう言語学習に成功する人は大抵バランスがいい人です。私の考えでは、細かいことを丁寧に調べて熟読して読んでいく精読と、細かいことは気にせず、とにかくたくさんの量を楽しみながら読んでいく多読の両方をバランス良く実践することが大切です。野球や水泳などのスポーツと同じように、英語学習も基礎を「固める」練習と、とにかく量を積んで「流す」練習のバランスが大切です。参考書の英語表現を繰り返し覚えて英語の基礎固めを行うのと同時に、量をこなして英語の海を泳ぐことも覚えないと語学学習の楽しさもわからないし、語学に対する反射神経が鍛えられません。精読の場合、自分の今のレベルよりも１ランク、２ランク上のものを読んで固めていって、自分のコアとなる言語能力を引き上げる作業になってきます。しかし、多読の場合は逆で、自分の今のレベルよりも３ランクぐらい下の英文をとにかくたくさん読むことが重要です。多読というと、一般のアメリカ人が読むような難しい英文をたくさん読むことと勘違いしている人がたまにいるのですが、いきなりぺーパーバックに手を出しても大抵挫折します。多読の場合、自分のレベルより下の英文を使って、多少わからない点があっても追求せずにどんどん流し読みすることに意味があります。楽しくなければ、多読ではありません。CD付スター・ウォーズの英語翻訳・英文解説：安河内哲也出版社：KADOKAWAスター・ウォーズの大ファンを公言する安河内先生自ら、読みやすい英語を翻訳。エピソード4～6まで刊行済み。34