ブックタイトル多聴多読マガジン Vol.55 2016年04月号 試読

概要

多聴多読マガジン Vol.55 2016年04月号 試読

Unit 2Step5多読の進め方選書センスを身につける！文・西澤一（豊田高等専門学校教授）多読が続く方は自分のレベルや興味によって様々な本を選別し、使い分けています。みなさんも最適の1冊を選ぶことができる「選書センス」を身につけ、マンネリを打破しましょう。ここでは「これだけは読んでほしい」という本を厳選。新たな読書分野の開拓にお役立てください。1理系の男性におすすめの人気シリーズ！Cengage Page Turners（CPT）は、Foundations Reading Library（FRL）（→p.11）の編者R. Waring氏が企画した全60冊の新シリーズです。カジュアルな内容とテンポのよい物語展開をFRLから継承しており、やさしい英文で長めのテキストを楽しめることが特徴で、文字も大きめです。出版社HPからダウンロードできる朗読音声はナチュラルスピードに近く、リスニング重視の方や、GRの朗読が遅いと感じる方にもおすすめです。特にこの作品は、その教育的内容から理系の男性におすすめで、筆者の高専では男子学生の必読本に指定されています。2多読の最初の難関、OBW1に挑戦するならオリジナル作品を！30～100万語の段階で、Oxford Bookworms Library Stage1（OBW1）をどれだけ読みやすく感じるかが、現在の読書レベルが適切かどうかの目安になります。ただし、OBW1はジャンルが豊富で、ノンフィクションのFactfiles、劇のシナリオ形式のPlayscriptsや、古典の簡約版もあり、それぞれの読みやすさは人によって異るはずです。例えば、Tom Sawyerは背景知識がないと読みにくく、Sherlock Holmesはファンにとっては圧縮しすぎで物足りないと感じることがあります。まずは読みやすさを重視して、Christmas in Prague、President’s Murderer、White Deathなどのオリジナル作品から試してみましょう。また、OBW1の朗読音声はゆっくりなので、聞き読みの入門には適していますが、遅いと感じたら音声なしでの多読に移行してください。30 2016 APRIL