多聴多読マガジンVol.44 2014年6月号 試読.acbp page 5/48
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2014 JUNE 11特集 ● 多読的音読・シャドーイングのすすめ音読の際の発音は、あまり厳密に気にし過ぎる必要はありません。最初はうまく音読できない箇所もあると思います。そういう箇所はもちろん、繰り返して練習し....
2014 JUNE 11特集 ● 多読的音読・シャドーイングのすすめ音読の際の発音は、あまり厳密に気にし過ぎる必要はありません。最初はうまく音読できない箇所もあると思います。そういう箇所はもちろん、繰り返して練習してもよいのですが、そのまま、どんどん全体の音読をすすめていっても大丈夫です。音読そのものが上手になることを目指すのではなく、音を聞きながら内容を楽しむつもりで試してください。内容を楽しんでいるうちに、音読も上手になる、という結果がついてきます。ただし、「自分の頭の中で正しい」と思っている音ではなく、音源の音をマネするつもりで試してください。音源から出てくる音の流れに身をまかせるような感覚です。そう思うだけでも、マネしている音の流れがずいぶん流暢になってくるかと思います。音源についていくのがポイントです。多読でもやさしめの本をたくさん読みますね。多読的音読も同じです。音源を試して、無理だと感じたらいったん脇に置いてもっと音読しやすい音源に取り組みましょう。それに飽きてきた頃になって、難しかった音源に再挑戦してみてください。難しかった音源が以前と比べてやさしくなっているのがわかると思います。この元々難しかった音源への取り組みは、自分の努力の跡を感じられる指標にもなります。また「こんなやさしい音源ではやる気がでない」という方はもっと難しいものに挑戦してもかまいませんし、あるいは「難しそうだけど音読してみたい音源がある」という方は、とりあえずその音源に挑戦してみていただいても結構です。最初は5分でも大変かもしれませんから、もし「無理だ」と感じたら、やはりいったん脇に置いて、ほかのやさしめの音源で練習を積んだ後に再挑戦しましょう。大学の授業では初期の頃、CD付の図書を聞きながらする音読を非常に気に入って、最初からほぼ90分連続して音読した学生がいました。案の定、その学生は授業後とても疲弊したようでした。以来、声を出す時間は、例えばシャドーイング5分・音読10分という具合に、最初は15分以内に抑えるようにしています。[注釈]*1國広正雄氏が1970年代初めに只し 管かん朗読を提唱しています(『國広流英語の話し方』國広正雄著、たちばな出版、1999年)。この多読的音読は、その只管朗読のアイディアをお借りして、一般の学習者にも取り組みやすいよう現在比較的容易に手に入るCDなどの音源を利用したものです。また、音読とシャドーイングについては『シャドーイングと音読の科学』(門田修平著、コスモピア刊、2007年)を参照してください。2. 音源をマネするつもりで声に出す3.難しかったらもっとやさしいものを試す