多聴多読マガジンVol.44 2014年6月号 試読.acbp

多聴多読マガジンVol.44 2014年6月号 試読.acbp page 4/48

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10 2014 JUNE文・岡山陽子(前茨城大学大学教育センター准教授)今回の特集では多読的音読・シャドーイング*について取り上げます。音読の気軽さとシャドーイングによる達成感の両方が得られるので、楽しみながら自....

10 2014 JUNE文・岡山陽子(前茨城大学大学教育センター准教授)今回の特集では多読的音読・シャドーイング*について取り上げます。音読の気軽さとシャドーイングによる達成感の両方が得られるので、楽しみながら自主トレーニングができます。多読的音読とは、「①やさしいものを大量に音読する、②音源をマネするつもりで声に出す、③難しければもっとやさしいものを試す」というコンセプトで行う音読です。多読や、多読的音読と同じコンセプトの多読的シャドーイングとともに、2006年から茨城大学の英語多読の授業で実践してきました。実は元々多読的音読は実施しておらず、やさしい英文を大量に練習する多読的シャドーイングを中心に行っていました。ところが、1分100語程度のそれほど速くない教材を使っていても、目からの情報がないと不安も大きいようで、学生からは「シャドーイングは難しくて嫌い」という声が多く、どうしたものか悩んでいました。そんな折、学生のひとりが、Curious GeorgeのCDを聞きながら声に出して楽しそうに本を読んでいました。他の学生にもすすめたところ評判が良かったため、正式に授業に導入しました。「シャドーイングは難しくて嫌い」という学生もこれなら大丈夫でした。そして、この「音声を聞きながら、大量にやさしいものを読む」音読を「多読的音読」*1と呼ぶことにしたのです。最初は、難しいものを読む必要はありません。多読もそうですが、最初はゆっくりめのやさしい内容のものを読むのがおすすめです。音源と一緒に読むので、戻らず最後まで読めます。ですから、内容がわかるほうが読みやすいでしょう。また、従来、一文ずつ音読練習する方法を行っていた方もいるかもしれませんが、多読的音読では、どんどん聞いて音読します。何回も聞いて音読するうちに、なかなかついていけなかった部分もついていけるようになります。もちろん、気になる方は、うまくついていけない部分を練習してもかまいませんが、最初はあまり気にしなくても大丈夫です。なお、一般的な音読と違って、実際にCDなどの音源を聞きながら、音源と一緒に読むのも大きなポイントです。多読的音読・シャドーイングとは?「多読的音読」とは何か?1. やさしいものを大量に、声に出して読む*シャドーイングについては、p.15参照。