ブックタイトルロアルド・ダールが英語で楽しく読める本 試し読み

概要

ロアルド・ダールが英語で楽しく読める本 試し読み

12はじめに：ロアルド・ダールの人と作品　ロアルド・ダール（Roald Dahl）は、1916 年、イギリスの南ウェールズにあるランダフ（Llandaff）に生まれた、大人にも子どもにも多くのファンを持つ人気作家です。イギリス児童文学の巨匠といわれ、代表作に、Charlie and the Chocolate Factory（1964）、Jamesand the Giant Peach（1961）、Fantastic Mr Fox（ 1970）、Danny,the Champion of the World （1975）、The Enormous Crocodile（1978）、The BFG（1982）、The Witches（1983）、The Giraffeand the Pelly and Me（1985）、Matilda（1988）などがあります。　Charlie and the Chocolate Factory を子どもの頃に読んで衝撃を受けたというアメリカの映画監督ティム・バートン（Tim Burton）は、原作ファンを自認し、本作を2005 年に実写映画化して大ヒットさせました。「ダールは、大人と子どもの両方に語りかける、すばらしい作家だと思う」と、『月刊テレビタロウ』2005 年8 月号（東京ニュース通信社）のインタビュー記事で述べています。　ダールは、1990 年に74 歳で亡くなりましたが、2016 年は生誕100 周年に当たり、孤児の少女ソフィー（Sophie）と心やさしい巨人の友情物語The BFG が、スティーヴン・スピルバーグ（StevenSpielberg）監督・製作により実写映画化されました。また、ダールの世界を原書で読み解く上で大きな助けになる、Oxford Roald DahlDictionary（2016）も刊行されました。　ダールの作品は、奇想天外なストーリーだけでなく、辛口のユーモアや、英語ならではのことば遊びにもあふれ、できることなら翻訳を介さずに、原書で直接味わってみたい、というファンも多いでしょう。ダールの紡ぎ出す物語は、テンポよく進み、読んでいてわくわくします。児童文学ですので、作品によっては中学生からでも楽しめると思います。が、その世界観は甘くありません。彼特有の毒気を含んだ部分も