ブックタイトル表現英文法【増補改訂第2版】試し読み

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概要

表現英文法【増補改訂第2版】試し読み

35これは役職としてのchairmanであるためであって、「会長という個人」が話題の場合は可算形で表現します。・At the gathering I met more than ten chairmen and more than 20presidents. その会合では10 人以上の会長と20 名以上の社長に出会った。「彼女にはボーイフレンドがいます」はShe has a boyfriend. となりますが、「私たちはガールフレンドとボーイフレンドの関係で、6 ヵ月前に出会いました」だとWe are girlfriend and boyfriend. We met six months ago.となります。このように対象のとらえ方で名詞形は異なるということです。§ 6 見え方と数えやすさ対象が「個体」の場合には、仕切り感のある個体として意識されやすいかどうかで、単一化のはたらきは違ってきます。これは、知覚の問題であり、「見え方、数えやすさ(countability)」の問題であるといえます。例えば、「砂」の場合には、ひと粒ひと粒を数えることに関心が向きません。そこで、不可算形でsandと表現します。しかし、「小石」はひとつひとつが仕切り感のある個体として知覚されやすいことから、a pebbleあるいはpebblesと表現されます。この見え方と表現の仕方の関係については文化差もあるように思われます。日本人にとって「ごはん」はひと粒ひと粒が大切という意識があるように、「ひと粒のごはん」に関心がいきます。しかし、英語圏では「ごはん」は rice といいます。一方、「うどん、ヌードル」は英語では可算的な対象として扱われます。そこで、Ilike both rice and noodles.(ごはんとヌードルの両方が好きだ)のように表現の差が出てきます。白髪も1本ならa gray hair、そして数本までならgray hairsといいますが、全体が白髪であれば、可算的対象としての関心はなくなり、gray hairと表現します。単数と複数の関係において「見えやすさ」の観点から興味深い例として「ヒツジ」があります。「ヒツジ」は1匹だとa sheepです。しかし、群を成している状況だと数が複数でもsheepです。それは、離れて見ると白い塊に見えることと関係があるようです。一方、「バッファロー」は1匹だとa buffaloで、複数の群れだと buffaloes(あるいはbuffalo)となります。これはsheepと比べて個体同士の差異が際立ってsand pebblesa pebble不可算可算sand a pebble (pebbles)rice a noodle (noodles)gray hair a gray hair (gray hairs)名詞の文法第1部Chapter 1 ●対象のとらえ方を示す冠詞