ブックタイトル表現英文法【増補改訂第2版】試し読み

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概要

表現英文法【増補改訂第2版】試し読み

31方、抽象概念の場合はそもそも実体がなく個体としてはとらえどころがないため、不可算形が一般的です。以下は物質名詞と抽象名詞を使った表現例です。● 物質名詞を使った表現の例・Blood is thicker than water. 血は水より濃い。・Lead is heavier than iron. 鉛は鉄より重い。● 抽象名詞を使った表現の例・Logic will get you from A to B. Imagination will take you everywhere.[Albert Einstein]論理はあなたをA からB に導くだろう。想像力は予測もできないところにあなたを連れていく。・Don’t bring shame on your family. 家族に恥をかかせるようなことはするな。・Love means never having to say you’re sorry. [ 映画 Love Story]愛とは決して謝る必要のないものだ。・Read this poem with feeling. 感情を込めてこの詩を読んでみて。「友情」や「教育」は抽象名ですが、英語では friendships や an education のように可算形(複数形)で表現することがよくあります。The greatest gift of life isfriendship, and I have received it. [Hubert H. Humphrey](人生の最大の贈り物は友情である、そして私はそれを得た)では friendship は不可算形ですが、It issometimes difficult to build and maintain friendships.(友情[関係] というのは時に構築し、維持するのが難しいものである)のように可算形で使うこともあります。また、「学校教育」は school education、「中等教育」は secondary educationですが、「教育を受ける」という場合には、get an educationと可算形(単数)で表現されるのが普通です。どの名詞形を使うかという問題については、以下のように考えるのが最も自然です。get an educationのan educationは「一連の過程を通して知識などを学び、身につける(ひとつの)経験」という意味合いを読み取ることができます。love(愛)は抽象名詞の代表で、可算形で表現される状況はなかなか思い当たりません。しかし、Baz Luhrmann監督のミュージカル映画Moulin Rouge! (2001) では、次のようにloveとa loveの両方が使われています。「a+名詞」だとか「名詞の複数形」で表現されている名詞は、なんらかの理由で単一化がはたらいている。ただし、複数形の場合は、clothes (衣服)のように「複数の要素を束ねたまとまり」を表す場合もある。逆に、「0+名詞」の不可算形の名詞の場合は、単一化に関心がなく、個体・単位・種類などとしての仕切り感が意識されない対象を意図している。名詞の文法第1部Chapter 1 ●対象のとらえ方を示す冠詞