ブックタイトル表現英文法【増補改訂第2版】試し読み

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概要

表現英文法【増補改訂第2版】試し読み

27名詞」と「名詞+ -s」の名詞形のものは一般に「数えられる名詞(可算名詞)」と呼ばれますが、本書では「a +名詞」と「名詞の複数形」をともに可算形と呼ぶことにします。一方、{love、honesty、water、bread and butter…} のように、「0 +名詞」の名詞形のものは「数えられない名詞(不可算名詞)」と呼ばれますが、本書では可算形に対して、「0 +名詞」の名詞をここでは不可算形と呼ぶことにします。§ 2 a (n) の使用原理冠詞の使い方には、左図のように話し手(書き手)の対象のとらえ方という「認知のレベル(対象把握の次元)」と相手の立場を考慮してコミュニケーションを行う「やりとりのレベル(行為の次元)」があります。ここでは、まず対象のとらえ方に注目し、「0+名詞」の形と対比させながら、「a +名詞」の形の特徴を説明していきます。「a +名詞」の形を使う際の使用原理は、さしあたり以下のように説明することができます。「a +名詞」 の使用原理(1)対象の「単一化(対象を取り出すこと)」が可能な場合で、ひとつの対象を指すときには「a+名詞」が使用され、複数の個体が想定される場合には「名詞+-s」(複数形)が使用される。ここでは、対象を単一化(取り出し)することができるということがポイントになります。英語ではindividuate(動詞)、individuation(名詞)がここでいう「単一化」にあたります。ひとつを取り出すためには、当然、複数の対象を想定しなければなりません。そして複数個を同時に取り出すと、それは名詞の複数形で表します。「a(n) +名詞」「名詞+ -s(複数形)」Give me an apple.だと「(どれでもいいので)リンゴをひとつください」という意味です。aには「ひとつの対象を取り出す」作用があることから、意味的にone(ひとつ)と関係があります。「ひとつ」の意味が顕著に表れるのは以下のような慣用表現においてです。名詞の文法第1部Chapter 1 ●対象のとらえ方を示す冠詞