プレインジャパニーズの教科書

著: 一般社団法人 日本プレインランゲージ協会
A5判書籍244ページ
定価2,530円(税込)
2024年9月刊

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内容紹介

「文脈からわかってくれ」は死語—内田和成(早稲田大学名誉教授、元ボストンコンサルティンググループ日本代表)
日本の教育とプレインランゲージ、プレインなクエスチョンがプレインなアンサーを呼ぶ—橘川武郎(東京大学名誉教授、一橋大学名誉教授、国際大学学長)


●2025年4月、東証がプライム市場の英文同時開示を義務化
東京証券取引所は上場会社に対して「決算情報と適宜開示情報」を日本語と同時に英語で開示することを義務づけ、「会社情報」についても英文の同時開示の努力義務を新設します。海外投資家へ積極的に働きかけようという取り組みです。
そこで重要となるのが、ポイントを押さえた日本語、誤解を生まないように配慮された日本語を用意し、AI翻訳でもすんなりと英語になるように準備することです。

●プレインランゲージは世界標準のISO規格
国際標準化機構、ISOは2023年にプレインランゲージ規格を発行しました。日本語を含む27言語において、公正公平な情報発信と説明責任を果たすために、平易な言葉を使おうというものです。具体的には「必要な情報をすぐに見つけ」「内容をすばやく理解」できるように、簡潔で明快な文章を書くこと。お互いに忙しい情報の受け手と発信者のどちらもがハッピーになることが目的です。

●そもそもプレインランゲージとは?
(1) まず読んでみようと思わせるレイアウト
(2) 情報が論理的に整理されている
(3) 読み返さず、一読して理解できる
(4) 日常的に使用する表現が使われている

移民の国アメリカでは1970年代から、政府の情報は誰にとっても見つけやすく、理解しやすく、利用しやすいものであるべきという運動が始まりました。2010年には「平易記載法(Plain Writing Act)」が制定されています。事実、トランプ第45代大統領の就任演説は中学1年生の語彙レベル、小学校6年生の文法レベルで書かれています。
一方、27カ国が加盟しているEUには24の公用語があり、お互いに翻訳しやすい言葉を使う必要がありました。

●では、プレインジャパニーズとは?
(1) 結論を最初に書く
(2) 文を短くする
(3) 漢字とひらがなの割合に気をつける
(4) 主語と述語を近づける
(5) 能動態を使う
(6) 肯定文を使う 他

日本語は最後まで読まないと意味がわからなかったり、暗黙の了解を前提としたハイコンテクストな言語と言われます。しかし、グローバル社会では「ハッキリ言わなくてもわかるでしょ……」は通用しません。本書は伝わるビジネス文書の18のポイントと9つの活用事例を示し、豊富な具体例を挙げています。また、「企画提案書」「業務手順書」など7種類のビジネス文書について、伝わらないビジネス文書とその改善例を用意しました。巻末には難しい表現の言い換え例などの資料をまとめています。機械翻訳にかけた場合、読みやすい英語になる日本語の書き方を本書でマスターしましょう。

■資格試験と診断システムを準備中■
日本プレインランゲージ協会はISOのガイドラインに則った「プレインジャパニーズの資格試験」実施に向けて準備中です。また東京大学との共同研究で、指定サイトにテキストを入力すると読みやすさを自動的に測定する診断システムの開発にも取り組んでいます。

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