ブックタイトル女性リーダーの英語 試読

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女性リーダーの英語 試読

11Unit 1 Hillary Clinton ヒラリー・クリントン21Unit 1 Hillary Clinton ヒラリー・クリントンこれは私たちがみな確信していることなのですが、アメリカが栄えるのは、より多くの人が繁栄を分かち合うときであり、より多くの人がわが国の政治体制ついて発言できるときであり、より多くの人が自分の住む社会に貢献するときなのです。私たちは対立よりも協力が、分断よりも団結が、不満よりも社会的地位の向上が、壁よりも橋のほうが優れていると信じています。これは単純ですが説得力のある考え方です。私たちは、ひとつにまとまったほうがより強くなれるはずだと信じています。そして今回の選挙がもたらす利害は大きく、選択は明らかなのです。ドナルド・トランプは、気質の点で大統領に、そして軍最高司令官となるには不適格なのです。彼はただアメリカとメキシコの国境に壁を築こうとしているだけではありません。彼は、アメリカ国民同士を壁で隔てようとしているのです。彼が「アメリカをもう一度偉大な国にしよう」と言うとき、それは「アメリカを後戻りさせよう」と暗に言っているのです。この表現に注目! このSectionでは、共和党大統領候補であるドナルド・トランプ氏に対して辛辣な口調で批判を繰り広げています。 青字部分にあるbridges are better than wallsという表現は、トランプ氏が、アメリカとメキシコとの国境沿いに「万里の長城のような壁(walls)」を作ると発言したことを批判しています。またWe are strongertogether.は、この選挙戦でヒラリー氏が頻繁に口にしているフレーズです。 なお、3段落目に出てくるLet’s make America great again.(アメリカをもう一度偉大な国にしよう)のほうは、2016年の選挙戦のトランプ氏の選挙スローガンのひとつです。元々は1980年の大統領選挙において共和党候補のロナルド・レーガン氏が使用したフレーズでした。訳パラグラフごとに分かれています。「この表現に注目!」で選んだ箇所は、青字になっています。ポイントとなる発音やキーフレーズ、参考にしたい言い回しなど、注目ポイントが含まれる表現をピックアップ。選定した英文は青字になっています。下記は、このCDの効果的な使い方の一例です。? 耳慣らしリスニング まずは耳慣らし。女性リーダー10人のスピーカーの英語をざっと聞いてみましょう。気に入った箇所は、何度も聞いてみましょう。? 比較リスニング アメリカ英語とイギリス英語、同じスピーカーの異なる場面でのスピーチなど、さまざまなスピーチを聞き比べてみましょう。? テキスト・シャドーイング 音声を聞きながら、テキストに沿って声に出します。この時、日本語訳を読んで大まかな意味も理解してしまいましょう。? シャドーイング テキストを見ずに、音声を聞きながらほぼ同時に声に出します。ストレス(強勢)やイントネーションなど、音声面の特徴を正確に再現しましょう。CDトラック番号日本語訳66 67Unit 3 Theresa May テリーザ・メイ育っていることから、その英語発音は「標準イギリス英語(容認英語、Received Pronunciation、RP)」に分類することができます。このRP話者は現在、イギリス国内でも3~5%ほどしかいないとされ、いわゆる「上流階級の発音」と言われます。 イギリスでは、以前ほどではないものの、話す発音によってその人の属する社会階層がわかることがあり、RPは「上流階級」「オックスブリッジ(OxfordとCambridge)といった一流大学」を思い起こさせます。 次のUnit 4で取り上げるイギリス初の女性首相で「鉄の女(The IronLady)」と評されたマーガレット・サッチャー(Margaret Thatcher)氏は、中産階級の出身で、その発音を揶揄されたため、首相就任後は、RP発音の訓練を受けたことが自伝の中にも記されています。一方、21世紀の現代では、このような傾向が薄れてきたものの、リーダーはRPを話すことが好まれることがあります。したがって、メイ氏も育った環境と立場上、RPを話しています。■ 保守的な環境で育ったメイ首相 まず、メイ氏の「英語発音」について考察します。そのためには彼女の生い立ちに注目する必要があるでしょう。というのも、イギリスでは生育環境と社会環境によって、発音が影響される傾向が強いためです。 メイ氏は1956年に、イギリス南部の州、イーストサセックス(EastSussex)にあるイーストボーン(Eastbourne)で生まれました。 イーストサセックス州の中心地は、ブライントン(Brighton)というイギリス屈指のシーサイドリゾートとしてイギリス人のみならず多くの外国人観光客に人気の土地で、毎年多くの人々が温暖な気候を求めてこの地を訪れます。 これとは少し対照的に、メイ氏が幼少期に育ったイーストボーンは、ブライトンの東にあり、シーサイドに面したのどかな地域で、「リタイアしたら住みたい土地」としてイギリス人に人気のある落ち着いた土地です。英語発音上では、イーストボーンやブライトンのある南部地域は、標準イギリス英語に比較的近い発音です。 その後、小学生の時に、イギリス国教会の司祭であった父に伴って、オックスフォードシャー(Oxfordshire)に引っ越します。そこで、グラマースクール(Grammar School)という公立の中等教育学校を卒業後、オックスフォード大学セント・ヒューズ・カレッジ(St. Hugh’sCollege)で地理学を専攻します。オックスフォードは牧歌的ですが、言わずと知れた、歴史のある大学都市です。オックスフォードシャーは地域によっては西部方言が使われる地域もありますが、メイ氏はこの名門大学で教育を受けているため、その影響を受けていません。 このようにメイ氏は方言差の少ない、中産階級ですが保守的な環境でテリーザ・メイの英語上流階級を表す標準イギリス英語cdk_photos各Unit の締めくくりは、そのUnitで取り上げた女性リーダーの英語の特徴を解説。スピーカーの生い立ちや、学習者が見習うべき点などについても言及します。英語の特徴この表現に注目!00Track